『ヒストリー・オブ・バイオレンス』
クローネンバーグ監督らしく人間関係から暴力描写まで丁寧に描いているのだけれど、なんか「え、もう終わり?」とえらくあっさりし過ぎているのではないか。主人公にどんなすごい過去があるのかと期待しちゃったし。特にエド・ハリスの出番にはまさに「え、もう終わり?」と言わざるを得なかった。主人公のいきなり急所を狙う攻撃が、いかにも暴力にロマンなど無用と言わんばかりの非情さ。
監督の主演男優選びは、ジェームス・ウッズ→クリストファー・ウォーケン→ジェフ・ゴールドブラム→ジェレミー・アイアンズ→ヴィゴ・モーテンセンと爬虫類顔(または昆虫顔)で分かりやすい。