第7話『消えたスクールバス』

脚本/佐藤純弥 演出/田宮 武
脚本はなぜか佐藤純弥。そのせいか分からないが、なんとも変な話である。
一人の子供が、白昼、科学技術省に乗り込み金庫を怪力でこじあけ、機密資料を奪う。捕まえようとすると電撃パワーで打ち倒される。ビル街をものすごい速さに走る。とても尋常の人間ではない。大勢の警官で取り押さえようとするが、電撃の連続で近づけない。が、しばらくすると子供は突然倒れて爆発する。いたいけな子供が爆死
この子供はある悪人(名称不明)が操っているもので、大人は子供を撃てないという弱みに着目し、子供サイボーグ軍団を組織していたのだ。彼らは放電サイボーグであり自爆装置が仕込まれていた。しかし放電パワーには限界がある。子供サイボーグをさらにパワーアップするために、原子力センターで開発中の超小型原子エンジンの設計図を必要としてたのである。
ある島にある原子力センターは、大規模な私設で研究員は家族ぐるみで住み込みで働いているらしい。地底のトンネルが通って行き来している。この日は遠足ということで、大勢の研究員の子供たちがバスに乗り込み、地底トンネルを通る。その一方、ギルモア博士と黒沼博士は共同で超小型原子力エンジンを完成させる。放射能を避けるため、ギルモアはマジックハンドを使い遠隔操作で装置を組み立てる。ここのシーンはリアルである。
完成したころ、子供を乗せたバスはトンネル内で忽然と消える。例の組織がバスごとさらったのである(どうやって消したのか、一応謎解きがある)。さらにこの混乱に乗じて、子供サイボーグは研究所に忍び込み、原子力エンジンを盗み出そうとする。この時、009に阻まれた工作員(大人)が仲間の子供に銃をつき付け、「まて,近づくとこいつの命はないぞ」と凄むのには笑った。パートナーであり人質でもあるのか?昔、コント赤信号のギャグで同じようなのを見たことがあるぞ。
この組織の基地が潜水艦発着施設のある大規模なものだが、やはり劇場版アニメからの流用である。
この回で疑問に思うのはこの子供サイボーグは洗脳されているのか、ボスの趣旨に賛同して自分の意志で参加しているのか?最後まで曖昧だということだ。後者はないと思うが、洗脳されているのならば、ラストの方で彼らを説得しても効果はないはずである。