第39話『火星!その恐るべき敵』

久々に宇宙を舞台にした大掛かりな作品。火星の「砂の海」という発想が素晴らしい。よくあんなセットを組んだな。
有人火星着陸第一号M1号は着陸後、何ものかに襲われ消息を絶った。3年後、メリット(アダム・ウェストバットマンの人)少佐を船長とするM2号が発進した。火星にはM1号の残骸があった。慎重に調査を進めるメリット少佐一行だが、第一日目にして最初の犠牲者が!何の痕跡も残さず人間を襲う相手は「見えざる敵」としか言いようがなかった。そして部下のバックレー大尉は止めるのも聞かず、正体を突き止めようとするが・・・?
砂から背びれだけが出てズズーっと突進する様がまさしくジョーズみたい。さらにカニのような巨大なハサミがズオオーっと砂から出てくるなど、ビジュアル的に圧巻。砂の下でどうやって動かしているか想像すると楽しい。ただ穴をあけただけでは下に砂が落ちてしまい、首を動かすのが困難になると思うのだが、砂が落ちない工夫をしているのだろうか。
本作は哲学や文明への警鐘といったテーマは特になくて、怪獣を如何に攻略するかという一点に絞った分かりやすい作品で、それゆえ怪獣の造形は念が入っている。
なんでも原作、脚本のジェリー・ソウルは『フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン』の企画にも参加していたそうです。