『ゴジラ FINAL WARS』レビューその4(完全にネタバレ)

アンギラスキングシーサーラドンが三方からゴジラに襲いかかる。走れる体型からキングシーサーを選んだようだ。キングシーサー、崖を上方に駆け上りつつ、アンギラスボールを空中でゴジラ目がけて蹴り上げる。ゴジラ、尻尾でアンギラスをはたくと、ボールはラドンに激突・・・まあマンガである。これほど身体能力の高いゴジラは初めて見た。というか、発想としては最初の方の松岡、ケインの対戦シーンとあんまり変わらない。人間だろうが怪獣だろうが、アクションのパターンが変わらないのであるアンギラスゴジラに文字通り体当たりして散りました・・・(涙)。富士山を背景にゴジラ吼える。外国人がみても分かりやすい絵柄ですね。
この後、映画は怪獣、SF、ガンカタと目まぐるしくシーンが変わる怒涛の展開。UFO母船から小型戦闘機がワサワサ、バリアで攻撃不能・・・どこかで聞いたことがある設定だが、まさかアメリカ版『GODZILLA』を揶揄しといて『インディペンデンス・デイ』を平然とパクるなんて筋の通らないことはしませんよね?やはり『宇宙からのメッセージ』へのオマージュでしょうね。特攻は敵にあやつられた屈辱を晴らすという設定から『宇宙大戦争』の土屋嘉男へのオマージュですよね。X星人の球形の母船も『地球防衛軍』のドーム(地中の部分も入れると球形)からですよね。
やはり轟天号が突っ込むシーンは無条件で興奮しますね。突っ込まずして何のためのドリルか!てなもんですね。
その一方でいつの間にかヘドラとエビラは退治され、いよいよモンスターX登場です。ゴジラ宇宙に向かって熱線を吐く!成層圏を突破するゴジラ熱線!文字通りの鳴り物入りで登場するXですが、身のこなしはシーサーと一緒で、危惧していたとおり「ショッカーの怪人」風で萎える。例によってエルボーキックだし、どう見ても強そうじゃないのに光線一発でゴジラはヒザをついてしまうし。なんだこりゃ八百長試合か
そこにすっかり忘れていたモスラが突如参戦。「お前の相手はコイツだ!」と母船から第二ガイガン(南極のを回収したということだろうか)発進。タッグマッチです。ガイガン「テキサスチェーンソータイプ」です。
一方、母船内で松岡は「カイザー」だと判明する、よく分かりませんが。キカイダーのように北村にあやつられそうになるんですが、菊川が背中にサロンパスを貼ると正気に戻ります、よくわかりませんが。その後はマトリックスになったりマトリックスになったりですが、これだけは言わせてください。Xのデザインは酷すぎる!しかも動かないし。ラストバトルが一番しょぼいというのはチョッと・・・。一応アノ光線が本来の機能を果たしているというのは評価できますが。
その後の見所は、国村が菊川に見せ場を作ってやるために魅せた迫真の演技(本当にプロの役者ですね)と、ゴジラが助けてもらった恩をアダで返すところとミニラです。