コーヒーの違いのわかるロボット

オフィスビルの長い廊下を歩いて行く(TBS本社?)。軍人は絶えず口の中でなにかしゃぶっている、そのカラコロした音が我々をいらだたせる。窓を覗くとスタジオで撃ち合いのアクションを撮影の最中である。「見ろよ、やっぱり日本だよ。」
異常に長い、廊下みたいな部屋、いや廊下なのか?あまりにも超現実的な場所である。そこに机にデンと座っているのが「長官」(成瀬昌彦)だった。「お前達が来るのを首を長〜くして待っていた。」「我々を?」「ここは地球から約120億万キロ(原文のママ)離れた第四惑星だ。」顔の目の部分がパカっとはずすと中は機械だ!この星も二千年前までは人間が支配していたが、ロボットを作ってからというもの、すっかり怠け者になってしまい、ロボットたちに取って代わられてしまったという。そこで人間の秘書の女(愛まち子)が淹れたコーヒーを一口、やおら立ち上がると
「ぬるい!砂糖も多い!」
と女を折檻。「すいません!データ(どういう?)どおりにやったんですが・・・」ここの成瀬の演技がいい。どうみても怒っているようには見えない。暴力はあるが感情はないのだ。これがこの世界の恐ろしいところだ。