剱岳登山 その四

タテバイをクリアするとほどなく山頂へ着く。8時15分頃。大体4時間ちょっとですか。


カニのタテバイあたりから晴れあがってきました。富山湾が見える!



立山方面。五竜岳鹿島槍ヶ岳



立山方面。



薬師岳



景色を堪能しつつ1時間ほどブラブラしたら、さあ下山。
いわゆる「カニのヨコバイ」までは下山ルートは行きと同じ。「カニのタテバイ」の終点の横に入口があるのだ。最初はクサリで下りてゆくと、程なく崖っぷちに降り立つ。え、行き止まり?と一瞬目を疑う。で、恐る恐る崖下を覗いてみると、崖の足元10cmくらい下の所にクサリがついていて、それは立ってる場所から右側に伸びているのだ。クサリがそこにあるということは、足を置くところはさらに下にあるということ・・・(こうして書いてみてもよく分からないと思う。表現するのが難しい)。よく書籍やサイトや、実際の経験者の人から「最初の足の置き場がわからない」とよく言われていて、今一つピンと来なかったのだが、現実に見てすべてを理解してしまいました。ここここれは無茶苦茶怖い!
しかし、ここも行列ができていたのだが、みんな結構難なくクリアしてるのだった。山ガールもキャッキャウフフとか笑いながらクリアしていた(本当)。
私はというと、クサリを両手でつかんで足底を岩にしっかり付けつつ少しづつヒョコヒョコ下に降りていきましたが・・・。私の前の人が結構ベテランらしくて、見かねたのか親切にも「あーあと5cm!もーちょっと!そこそこそこ。」と教えていただき、大変助かりました。ありがとうございました。足元を溝に突っ込むと、溝がずーっと続いていてあとは4,5mほど横に進むだけ。しかし下は深く切れ込んでいて、恐ろしいほどの高度でした。正直、膝がガクガク震えました。この後はちょっと下に急降下すると、長いハシゴがあり(これは後ろ向きになって取りつくのが怖い)、そこを降りて程なくすると、タテバイの手前の道に戻ることになる。


「ヨコバイ」を下から撮る。構図といい色彩といい、我ながらいい写真。



これは「ヨコバイ」に取りつこうとしているシーンである。上の矢印が次に待っている人の頭。下の矢印が足を置く溝。こうして見るとかなり距離があるのが分かる。足の長い人は一発でできるそうだが・・・。