川崎岡本太郎美術館で「ウルトラマン伝説展」を観てくる。

http://www.taromuseum.jp/exhibition/exhibition_current.html
マニアにとっては、既知の説明がほとんどだろうが、成田亨による怪獣デザインの原画群(鉛筆に彩色)は実に素晴らしいもの。ウルトラマンの怪獣が芸術として想定されていたのがよく分かる。特にグビラアントラーが美しい。
この原画を基にして今度は高山良策が立体化(ちゃんと人が入って動けるように考慮した上で)した。高山氏の家の庭に出来立てのキングジョーが突っ立っている写真はシュール。因みに成田氏は彫刻家、高山氏はシュルリアリズム画家、何の因果か専門が逆だった。だから面白いものが出来たともいえる。
成田氏がまともに怪獣の構想を練る時間は週に1時間しかなかったらしい。高山氏の方も製作時間は7日〜10日。作り置きしてるわけじゃなく、シリーズが放映されているそばから次々と作り続けるという突貫作業。それであんな質の高いものを量産していたのだから、この人たちは正気の沙汰とは思えない。
私が持っている資料にある高山氏の日記によれば、『オイルSOS』をTVで見ながらケムラーを作っているので、二ヶ月くらいの間に撮影していたということか。