これはゴッホの「ひまわり」ではありません。

Joetip2004-11-13

金刀比羅宮で買った絵葉書の裏に記載されている伊藤若冲のプロフィール。

江戸中期に活躍した伊藤若冲(1716〜1800)は、奇想の画家として、つとに名を知られている。京都の錦市場の青物問屋「桝源(ますげん)」の長男として生まれるが、俗事には興味を示さず、専ら画事を好んだ。40歳で家業を弟に譲り、絵画に没頭する生活を送る。はじめ狩野派に学び、のち中国の宋元画を模写し研究するが、対象を直接観察することの大切さに気づき、自宅に鶏を飼ってひたすら写生した。また42歳頃から51歳頃にかけて、30幅の「動植綵画」を制作し相国寺に寄進したことは有名である。
彼は花鳥画を主として制作しており、「動植綵画」をはじめとする着色画は高い密度で描き込まれ、濃厚な色使いが特徴的である。水墨画も得意とし、他にも拓版画などに取り組んでいる。
彼は生涯独身を通し、ほとんど独学で自己の画風を形成していった。金刀比羅宮の「花丸図(花卉図)」は、彼の49歳の時の作品で、「動植綵画」の制作に取り組んだ約10年間の後半期に、「綵画」制作の合間を縫って制作されている。