逝ける人を偲んで

宮川泰氏が亡くなられた。遅ればせながら、ご冥福をお祈りします。私の世代だとモロ『宇宙戦艦ヤマト』である。これで名前を知ったのだが、それ以前に『シャボン玉ホリデー』とかクレージーキャッツの映画とか、知らず知らずの内に聴き覚えていたのだった。
高校の文化祭では、ブラバン部の演奏の締めは必ず『宇宙戦艦ヤマト』で、始まると講堂内大喝采したものである。

「映画秘宝」５月号で伊福部昭氏、佐々木守氏の特集が組まれていたので買った。と言っても意外とコンパクトなもので、秘宝ならばもうちょっと紙面を割いてもと思わずにはいられない。佐々木脚本ドラマのせいでこっち側（？）に来ちゃった人は多いだろうなあ。
この特集で『お荷物小荷物』の映像が最終回以外残っていないというのを知ってかなり衝撃を受けました。確かにあのドラマの思想から言って、歴史に残そうなんて全然考えてなかったでしょうが・・・。そうなると第一部、第二部と全て通しで観た私は貴重な歴史の生き証人だな。
伊福部昭氏の特集では、神武団四郎氏の選ぶベスト５に『わんぱく王子の大蛇退治』が入っているのがうれしかった。これは知名度が低いと思うので、是非一度鑑賞をおすすめする。アニメは音楽の依存度が高いのでかなり気合入ってます。アニメとしての質も高いです。大抵のビデオ店に置いてあります。
また、プッチー・ケイイチ氏のハイテンションの文章がいい。
「伊福部昭は男泣きの作曲家だ。」
「こんな野蛮なクラシック音楽があるか？」
「伊福部昭の音楽はすべて骨太でやさしい。」
「こんなのを聴いていても女にはまったくもてないが、それがどうした。」
いや、まったくおっしゃる通りです。