紀伊、熊野が世界遺産に！

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熊野古道が世界遺産に登録される運びとなりました。南方熊楠先生もさぞお喜び？か、どうか？例によってドっと押し寄せる人、枝は折る、大木に落書きする、遭難はする・・・どうも不吉なことばかり考えます。
梅原猛さんの本「日本の源郷　熊野」（新潮社　とんぼの本）が面白かったので行ってみた。１０年以上前のことである。今思い出すと、９０年ごろ、紀伊はブームだったんじゃないかな？市川猿之助はスーパー歌舞伎「オグリ」を上演したっけ（見ました）。
YS-11で羽田→白浜、いわゆる熊野古道九十九王子はそこからすぐのところから始まっているのだが、私はバスで滝尻王子入り口まで行かせていただきました。そこからでも終点の熊野本宮まで４０〜５０ｋｍあるので１日じゃ絶対行けません。山道は結構きついところもあります。絶対無理をしないように。中間地点に、本当に山里という感じの近露という村があり普通はそこで１泊しますが、近代的なホテルは１箇所しかなかった。予約していたはずの民宿が行ってみたらつぶれていたという事態には愕然としました。なんとか乗りきり、翌日出発したらにわかに天候が悪くなり、豪雨・・・雨宿りするところもなく・・・死ぬかと思った・・・（紀伊半島はすぐ天候が変わります）。ガガたる山の上におどろおどろしい雲が渦巻いていて、実際黄泉の国の入り口というのはこんなところかと思いました。まあそれでも完走しましたよ。白河上皇のご加護ですよ。帰ったら高熱出して寝込みました・・・。
それにしても２日間、登山中は誰にも会わなかったな、５月中旬だったが。熊野古道の特徴（奈良、平安からの古道は大抵そうらしいが）は山道なんですけど、回り道をしない作り、つまり前に山があろうが谷があろうが、ひたすらまっすぐな道なんですね。登山者にやさしくない・・・まあ修行だからね・・・。
ということで気候のいい時にもう一回行ってみたいのは確かなところである。