異色の大統領候補マイク・グラベル氏

http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2007/05/post_9dcc.html#more

USAはとことん腐り果てた国になったと思っていたが、まだまだ気骨のある政治家がいる。この辺がわが国との差か。
堂々とした風格、張りのある声、充分に大統領務まりそうじゃないか?
外山先生と擬える意見もあるが、いくらなんでも過去の実績から言っても比較すること自体失礼だろう。むしろ都知事選時の黒川紀章氏の方がまだ近い。まあ政治的な実績ゼロですが(この人の作品はあんまり好きじゃないが建築家としては一流だろう)。
国政の埒外で高齢でド貧乏(つまり後がない)だから言いたいことが言えるのであろうか。というよりもやはり戦中派だからだろうな。この映像に見る戦後生まれ政治家のヘタレっぷりが露わになって正直言って情けなかった。まあ日本の映画監督に例えれば岡本喜八樋口真嗣くらいの差があった。

イラク戦争について)
「別の方策が必要だ。ペロシやリードと同じ席について、他の議員にも集中して話し合うよう望むが、どうやって撤退するつもりかね?決議案じゃなくて、法律を制定すべきだよ。撤退しなきゃ重罪になるという法律を作るんだ。その条文は私が用意する。」

撤退しないと重罪、その手があったか。

(なぜこの舞台に出席したのかと問われ)
「実を言うと、彼ら議員さんと同席してみると、心底恐ろしくなるんだ。恐ろしいよ。主流派の候補者諸君は、イランに関してはあらゆる可能性を検討するなんて言っている。そりゃつまり、核攻撃もありうるということじゃないか核兵器だ。言っとくが、私が大統領になったら、核兵器による先制攻撃など絶対にやらないぞ。わしが思うに、そりゃ不道徳だよ。もっとも、過去50年間のアメリカ外交はずっと不道徳だったがね。」
「・・・それなのに我が国は駐留継続を主張している。なぜ出て行かない?どんな害があるというんだね?まあ、“それじゃ兵隊達の死が無駄になるじゃないか”という声もあるが、ベトナム戦争だって全部無駄死にだったじゃないか。今この瞬間にも、どんどん無駄に死んでいくんだぞ。1人の兵士が無駄に死ぬ以上に酷いことは何だと思うかね?もっとたくさんの兵士が無駄に死ぬことさ!それこそもっと悲惨だ。」

私も不思議に思うのだが、無駄な戦争を止めてこそ戦死した人の命も生きる、とは考えないのか。

イラク以外の国でアメリカにとって脅威となりうる国はという問いに)
「重大な敵などいない。我が国に必要なのは、世界の国々に対し公平に対応することだ。それをやってない。我が国は世界の全ての国を合わせたよりも多くの金を防衛に費やしているんだ。一体何を恐れる必要がある?ブライアン、一体誰が怖いと言うのかね?わしゃ何にも怖くないぞ。」


「核不拡散条約の最大の違反国は誰だ?アメリカ合衆国だよ!我が国は軍備縮小を始めると約束しておいて、何にもやっちゃいないんだ。我が国は核兵器をさらに増やしているじゃないか。あんたら、どこを核攻撃するつもりだ?教えてくれ、バラク!バラク!あんたはどこを核攻撃したいんだね?」

これに対するバラク・オバマ氏(有色人種として初の大統領を目指す、なかなか評判の良い人物)の答えは「核攻撃する計画は無いよ、今のところは」というものだった。



グラベル氏の長寿と健康を祈る。

ブルワース [DVD]

ブルワース [DVD]